「人より頑張ることなんてとてもできない。
自分に限界を生みながらちょっとそれを超えていくと、いつの間にかこんな自分になっていく。
少しずつの積み重ねでしか自分自身を超えていけないのではないか」
昨日イチロー選手の言葉。実はこれはそのまま
「教育現場で行うこと」
何ですね。
何と比較するのか?
いつも例えて言っている
「腕立て伏せ10回をやる」
というのも同じ話です。
「腕立て伏せを10回やりなさい」
と言われてすぐにできる子はいいです。ですが、できない子も多いです。
そのときにまずはやってみると
「2回しかできなかった」
そのときに、
「何、たった2回なの情けない」
というのではなく、そこから積み上げていく子に育てていくのです。
「今日は2回だったけれど次は3回に」
そう励ましながら、
「3回」
そして、それができたら
「4回」
と。昨日の自分を越えるためにやっていくのです。それは決して
「他人との比較ではない」
のです。比較するのは
「前の自分との比較」
です。それをずっと続けていくことで成長していくのです。そして、そういう形ももっていくのが指導です。
大切なことはうまくいかないときにがんばれるのか?
特に
「うまくいっているとき」
というのは誰でもやります。ですが大切なときは
「うまくいっていないとき」
です。イチロー選手の会見でこんな言葉がありました。
「去年の5月以降ゲーム出られない状態になって、それを最後まで成し遂げられなければ今日のこの日はなかった。
あの日々はひょっとしたら誰にもできないことかもしれないというささやかな誇りを生んだ日々。
どの記録も自分の中ではほんの少しだけ誇りを持てたことかなと思います」
これはどういうことかというと、ずっとイチロー選手は練習はしても試合に出られない形になっていたのです。
普通の選手なら試合に出られないとやけを起こしたり、練習で手を抜いたりします。それをしないとずっとこれまでやってきたのです。だからこの言葉です。
そんなことできますでしょうか?
「試合には出られない。でも練習は全力で」
ぜひとも子育ての参考にしてくださいね。