先日の東大の話に出てきた「メタ認知」の話の続きです。
似たような記事があったので、少し紹介したいと思います。「大学ジャーナル」からの引用です。
ベネッセ教育総合研究所と東京大学社会科学研究所は、同じ親子を12年間追跡する「親子パネル調査」を2015年度から実施してきた。
今回、このうちの2018年3月に高校を卒業した子どもの高校3年間の追跡データ(703人)を用いて分析したところ、成績が上昇した高校生は、自分の学習を客観的にとらえる「メタ認知」などを持っている(持つようになった)ことがわかった。
調査によると、高2から高3の成績変化が「ずっと上位」や「上昇」の子どもは、
「テストで間違えた問題をやり直す」、「何が分かっていないか確かめながら勉強する」
などの勉強方法を活用している比率が、成績変化が「ずっと下位 」や「低下」の子どもに比べ高かった。
上位の成績の維持や成績の上昇には、自分の学習を定期的に確かめたり、見直すなど、自分の学習を客観的にとらえながら学習する=「メタ認知」が効果的だと考えられる。
この傾向は特に難関大学合格者において顕著であり、「メタ認知」の有無が、成績上昇や大学合格など、高い学習成果を上げることに効果的であることが示唆される結果となった。
「メタ認知」と言うとイメージからするとちょっと自分自身を高めて、全体像を眺めたり、自分自身を客観的に見たりすることです。
こういうことはなぜいいのかと言うとこれからの社会でずっと使えるからです。
例えば お子が模試の結果がってきたときに結果に関して一喜一憂してしまいますです。
が、ちょっとその結果から離れてまるで他人データとしてみるとどうでしょうか?
そうすると「ここはこうした方がいい」「今度はこうした方が成績が上がる」とより具体的な対策が思い浮かべます。
そして、そういう考え方が社会に出ても通用するわけです。
うちの家でも最初は失敗していた
私の家では知らないうちにそうしています。最初のうちは、結果が出てくると私がアドバイスしてきました。
でも、子どもが成長すると全部自分に考えさせて「どうするの?」とか「どういう風にしたらいい?」とか質問するようにしました。
それと、自分で考えて自分で分析をして自分で対策を考えていくわけです。そういう力が社会になっても通用します。
特に模試の結果が良くても
「もっとこうした方が良かった」
と子どもがさらによくする方法を自分で考えていくのです。
それを親がずっと
「こうでしょう」
「こうした方がいい」
とアドバイスをしてしまうと結局その子自身は考えてしまわないことがなくなるのです。
塾のアドバイスと異なる理由
多分私のところに相談に来ても塾の相談と回答が違うと思います。相談に来ても
「塾の先生ということが違う」
と迷うかも知れません。その理由は簡単。それは
「子育てのゴールをどこに置いてるかが違うから」
です。例えば、短距離走の100mであれば当然100mで勝利するための方法のアドバイスをすると思います。
簡単に言うと中学受験合格であったり、高校受験合格であったりします。もちろんそれだと中学受験で合格したり、高校受験で合格したりする可能性はかなり高くなります。
ですが、私の所の話はフルマラソンです。人生のフルマラソンのアドバイスをするわけです。だから100mで勝利できなかったとしても最終ゴールではうまく行くようにと目標を置いてるわけです。
考えてみればわかりますが、人間ですから全部が全部人生を全力で走り続けることなんて不可能です。
途中でサボることもありますし、道に逸れることもあるかも知れません。でも、最終的に自分の行きたい方向に向かって努力したりとか走り出したりすればいいわけです。
それを100mだけあるいは、200mだけをゴールにしてしまうとそのときは良かったけれども、その後に対してはなかなかうまく行かないわけです。
親こそ必要なのは「メタ認知」です
なぜこの話をするかと言うと親自身がそういう風に考えないといけないからです。
ちょっと現状で抱えている問題から離れてちょっと上から見てみます。すると子どもの人生の地図が見えると思います。
するとちょっと違った視点になると思いますね。目先のゴールに追われていたのが人生のゴールを見たときには
「このときは別につまずいてもいいや」「このときは失敗しても最終的になればいいや」
となるはずです。実はメタ認知が必要なのは大人なのです。大人が今やってることから少し目を離したり、少し離れて客観的に判断したりする必要があるのです。
受験をしている子どもに近いお母さんはついつい目先の結果を気にしています。そこで、いつもいないお父さんが少し離れて視点アドバイスをくれるのです。
そういうトレーニングを積んでいくと子育てもなんでもうまく行きます。今はうまく言っていなさそうな遠回りが、実は将来的には役に立つという風になっていくのです。
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