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役立つ勉強、役立たない勉強

親がよくする間違いです。

「成績が上がっているから」

というだけ満足しているのです。

では本当に子どもの頭がよくなっているのかわかりません。その話で「社会に役に立つ勉強」「役に立たない勉強」についてお話ししたいと思います。

チラシ作成の意味

月曜日から塾長向けのチラシ作成セミナーがスタートします。これは「反応の取れるチラシをその場で作っていく」というものです。

その研修が終わると1つのチラシが完成できるわけです。しかも私が作って反応があったものをマルパクリしながら作っていくので、普通よりは簡単に作れると思います。

「真似するのであれば、そのままパクればいいのではないか?」

と思うかもしれません。実はこれで大失敗する塾長がいるのです。

その話をしたいと思います。これは子どもの勉強に大きく影響する話です。

役に立たない勉強

以前塾長の中であったのが「時間と距離と速さの公式の問題」で、いわゆる「きはじ」という公式を使って覚えることの賛否両論が上がっていました。

どういったものかと言うと時間と速さの関係を公式は次の3つになります。

距離=速さ×時間
速さ=距離÷時間
時間=距離÷速さ

というのを次の記号を使って覚えるというものです 。


これに対して賛否両論があります。反対の意見は

「そういった単純な公式でやり方だけ覚えてしまっては子どもにとってプラスにならない。 意味もわからず公式だけを覚えるのは問題がある」

というものです。賛成派の意見は、

「実際に現場で使うと子ども達ができるようになる。こういった形で使うのは覚えやすいのでいい」

という風な意見です。実際にこの「きはじ」を使った公式で解く方法を扱っているテキストもあります。

「堀さんはどちらの立場ですか?」

と言うと「半分OKで、半分NG」というものです。条件付きで使ってもいいと思います。

実際に「はじき」も覚えやすいように「木の下にはげかけたじいさん」何て覚え方もあります。

賛成の部分はと言うのは社会に出るとほとんどの仕事がパターン化してしまっています。

そして、そのパターンを覚えてしまったか楽なことが多いわけです。自力でやるのは遠回りです。

実際にチラシを作るときなんかもある一定のパターンがあるので、そのパターンにそって作ったほうが反応があります。私もそのパターンにそって作っています。

ですが、それだけでは弊害もあるのです。その弊害について話をしましょう

パターンだけで覚えて大人になった場合

実際に「きはじ」ということパターンだけを使って意味もわからず大人になった場合どのようにこんな風になります。

もちろん、これは1つのケースですべてこうやって、やり方だけで身につけた場合です。

チラシを作っていると、一定の割合で反応の取れるチラシというのが作れます。

例えば、ピンクのチラシが反応があったとします。研修に行って「ピンクのチラシで反応がある」と聞きます。

そのままピンクのチラシを使います。それで反応があると 「やっぱりピンクのチラシがいいのか」とピンクのチラシを使い続けます。

ですが、途中からピンクのチラシの反応がなくなりました。そうすると「もうピンクのチラシはダメだ」となります。

一方、ピンクのチラシを使って反応がなかったときは「あの研修は良くなかった」という風になります。そして、その先生のところの研修には出なくなります。

これはチラシでも同じです。私が作ったチラシというのはインターネットで言葉をテストして、そして反応があったものをチラシにして作っています。

だから、ある程度実績があるのですが、それでも反応が取れないときがあります。

私のチラシを丸パクリしてチラシを作ったけれど反応がなかったとき、「あのチラシが良くなかった」という風になります。実は原因は同じなのです。

考えない大人という話

解き方や単純なやり方だけを覚えてしまうと実際に考えない大人になってしまいます。

先ほどの2パターンで何が問題だったのでしようか?それは真似したのは「コンテンツ」だけです。

考えない人というのはその「コンテンツ」だけを見てすぐに真似をします。「コンテンツ」と言うとブログであったりチラシであったりホームページであったり、その内容をさします。

ですが本当に考える人というのは「コンテンツ」ではなく、「コンテキスト」ごと真似しようとするのです。

コンテキストというのはコンテンツの周りにある背景や理由、文脈などその他の要因も含めて参考にするわけです。

「なぜこんな形にしたのか?」「どうしてこんなことをしているのか?」

そういったことを考えないで単純に真似をしようとするとこのようになるです。これが「きはじ」だけで覚えるということ同じ思考回路なのです。

ではどうすればいいのか?

先ほどのピンクチラシのときには「なぜピンクのチラシが当たったのか?」という理由を考えていくわけです。

そして、もう少し深く突っ込んでみます。他の塾のチラシを見たり、チラシが配られた時期などを確認したりします。

その傾向を調べます。そうすると他塾のチラシが白だったので自分ところがピンクにすると目立つから反応があったという理由がわかりました。

単純に目立ったから反応があったというわけです。その理由も考えずに単純に「ピンクのチラシは当たる」と覚えた人はとにかくピンクのチラシしか作りません。

ですが、その理由がわかると周りがピンクのチラシであれば、逆に白のチラシを作るかもしれません。

あるいは黄色のチラシを作るかもしれません。そういった感じで周りの背景を理解してから真似をするわけです。

丸パクリのチラシもときもそうです。そのチラシを丸パクリするだけではなく、1つ1つの理由も考えながら丸パクリすると反応が取れるようになります。

「なぜこの文章がこのところに入っているのか?」
「なぜこのタイトルになっているのか?」

とかそういうことを考えながら真似していくわけです。その理由がわからない場合は私のところに研修に参加して、その説明を聞くわけです。

1つ1つの言葉には意味があります。言葉が置かれる場所にも意味があります。そういったことを理解しないで単純に真似をするというのが問題があるのです。

ですが世の中のことはほとんどパターン化されています。だから、パターンを真似するだけでうまく行くことも当然あります。

ですが、それ以上のことをしようと思っときには、その形になった理由を考えたり、社会背景を勉強したりして身につけていくと自分自身でも効果の上がるものができるわけです。

私が育てたい子どもはこれ

実際にこういう風に理由を考える癖やコンテンツだけではなく、コンテキスト も考える癖がつくとどこに行っても勉強になります。

寿司屋に行っても

「なぜ回転寿司はこんな形になっているのか?」

とか色んなところに行っても勉強になるのです。そういう子どもに育つと自分自身で自立して生きる道を探っていたのです。

どんなところからも学んで自分の人生に生かすことができるのです。

社会に出てパターン化を真似ることは必要ですが、その意味も一緒に身につけることを忘れずにです。

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