今回は進学塾に行っているのに成績が上がらないという話です。
目次
成績は低迷のまま。
私のところには大手の進学塾や割とできる子が入ってる進学塾に行ってるのに「成績が低迷中」という子が入ってきます。
これは中学受験に限らず、高校受験でもそうです。そして、本人は進学塾のいわれたままやっている割には「成績が上がらない」という悩みがあります。
先日も新規に入ってきた子は別の進学塾に通っていて成績が上がらないという話。
そして、まず国語からスタートしていますが、国語は塾ではやっていないというので上がっていないというのであれば当然です。
が、他の科目も見てみると成績が上がってないというのです。しかも、進学塾ではたくさんの問題をこなしているようです。
教えてもらうことは少なく、ひたすら量をこなすスタイルです。
なぜ成績が上がらないのか?
塾というのはやっていることが、「良い」「悪い」は別にして「合う」「合わない」というのがあります。
それは、子どもの理解度や成長の度合いにもよります。よくあるのが進度が速い塾に通っていて成績が伸びないというところです。
結構な量をこなしているのですが、成績が上がらないという場合はひょっとしたら塾に合ってないかもしれません。
というのは内容をしっかりと理解しないまま、たくさんの量をこなしてもうまくいかないからです。
例えば、わかりやすいようにバスケットボールのシュートで例えてみましょう。
シュートを身につける場合は次のステップです。
ステップ1
正しいフォームを学ぶ正しい
ステップ2
フォームを身につける
ステップ3
正しいフォームでたくさんの量をやって完全に自分のものとする
こういうステップ3つのステップが必要です。これを1つ1つ解説していきます。
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1正しい方法を学ぶ
シュートをするときに正しいフォームを学ばないといけせん。なぜこのフォームでやるのか?
理解してまず頭で学びます。
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2正しいフォームを身につける
この正しいフォームをやってるときに先生からチェックを受けます。我流でやっていてはうまくいきません。
これが独学では難しいところです。自分では正しいフォーム投げているつもりでも間違っていてたら後で大変なことになります。
というのは間違ったフォームでたくさん練習したとしてもそれは良い結果にならないからです。
正しいフォームをやることによって初めて良い結果が出るのです。
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3正しいフォームでたくさんの量をやって完全に自分のものとする
正しいフォームを身につけたとしても普段の練習ですぐにできるというものではありません。
試合中では相手チームから邪魔されることもあります。いつもシュートを打ちやすい状態で打てるわけではないからです。
その中で学んだ形でいつでもどんなときでも打てるようにしないといけないのです。
ここで初めて量が必要となります。10本、20本、30本、100本、1000本と正しいフォームで練習してきます。
そうすると試合のときでも自然と体が正しいフォームでシュートを打てるようになるのです。
勉強でやってみると
この形を勉強に置き換えてみます。
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1学習の内容をしっかりと理解する
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2学習の内容を身につける
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3学習の内容を自分のものと身につける
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1学習の内容をしっかりと理解する
そうするとこれ以降の努力が一切ムダになります。ですが本人を責めないようにしてください。
元々その子と塾が合っていない可能性が高いのです。
理解できないままずっと問題を解いても、ある日突然理解できるようになるということは少ないです。
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2学習の内容を身につける
例えば、
・途中経過をしっかり書く
・そのプロセスをチェックする
といったことをしていきます。このところで間違ったやり方をしているとその後いくら数をこなしても意味がありません。
だから、理解した上でしっかりと正しいやり方を身につけるのです。
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3学習の内容を自分のものと身につける
ここで進度の速い塾がやっている「量をこなす」というのが意味をなしてきます。
「身についた」と思っていてもすぐ忘れてしまうので量をこなしてどんどん問題を解いていくわけです。
そうするとやった内容を身についてついてどんなときでもスラスラと解けるようになるのです。
これは【ステップ1】と【ステップ2】がちゃんとできた上で【ステップ3】できるのです。
【ステップ1】と【ステップ2】がちゃんとできていないのに【ステップ3】をやっても意味がないのです。
間違ったことを10回やっても正解になることはありません。うまくいかないといってさらに100回やってもうまくいかないのです。
ではどうするのか?
進学塾に通ってうまくいっていない子はこのステップを最初の1から丁寧にやる必要があります。
ステップ1から丁寧にやっていくわけです。そうすると当然、塾のカリキュラムには追いつけません。
だから転塾という方法しかありません。元々その塾に合ってないわけですから、「挫折した」とかいう風に考える必要はないのです。元々合ってないのですから。
そうすると
「もう自分の志望校に行けないのではないか?」
と思うかもしれません。実際の例は話しましょう。
偏差値の高い学校で落ちこぼれ
実際の例はよくあるのが偏差値が65の学校に行けなくて、偏差値55の学校に行った場合です。
偏差値65の学校だと下の方です。ですが55に行ったら上の方です。そうすると偏差値55の学校の子が必ずしもその次の学校の偏差値が低いというわけではないのです。
具体的にいうと大学を見てもわかりますが、いろんな高校から同じ大学に進んでいます。
というのは偏差値65の高校で授業についていけると、その学校に通う意味はあります。
ですが、進度についていくのがやっとで、たんに課題をこなしていくだけのことでは結果は出にくいです。
それよりも偏差値55の学校で丁寧に理解して、こなしていくとやっぱり結果が違うわけです。
それは「どちらが良い」というのではなく、どちらが合うかという問題なのです。
だから、偏差値だけに惑わされて進学してしまった子は痛い目にあいます。
いえ実際に痛い目にあってる子を何度も見ています。「正解」ではなく、どちらが「合う」か「合わないか」なのでそれをよく見極めてから塾や学校を選ばないといけないのです。
転塾してきた子のほとんど
実は私の塾に来てる子ほとんど他の塾と併用しています。それで転塾して内容を確認するとうまくいってないのはこのこのパターンなのです。
進学塾ではどんどん量をこなしているが成績が上がらないというのはこのパターンです。
ぜひとも考えてみてください。今悩みがある方は以下のフォームよりご相談ください。
「うちに入ってください」なんてしつこい勧誘はしません。うちにも合わない場合があるからです。
多分何かの解決のヒントは与えられると思います。