長い間指導をしていると
「子育ての流れ」
というのがわかります。自分もいろいろ子育て経験しているのでアドバイスをしようとしますが、当事者のお父さんやお母さんにはそれがわかりません。
特に
「うまくいっている場合」
はです。将来
「このままではまずい」
と思っていも中々受け入れてもらえません。
歯医者では
たとえば、歯医者に行って
「このままでは虫歯になるかもしれません」
と医者に言われても
「でもまだ虫歯になっていないんでしょ。
だったらいいや。痛くないから」
と放置してしまいます。そして、
「あっ痛い。歯が痛い」
となってから歯医者に治療にいきます。
子育てでよくある失敗
実は子育ても似たようなことがあります。
たとえば、中学受験を意識すると小さい頃から塾に通います。塾の宿題も親が管理をしてしっかりやっていくと成績は良いです。
また、塾に通っている層も限られているので、その中で親が子どもをコントロールしていると結果もよく偏差値も高いです。
塾の先生からも「××中でも行けますね」何て言われたら舞い上がってしまいます。
ところが、子どもが大きくなって学年が進むと思うようにいかない。その理由は
「習う内容が難しくなる」
ので、今までずっと子どもに教えてばかりいた場合は子どもに考える力がついていないので解けないのです。
また、勉強もうまくいかないし、子ども反抗期になって親子のバトルが始まる。今まで子どもをコントロールできたのに、出来なくなってしまいます。
あれだけよかった成績もみるみるうちに下がってしまいどうしようもない。
そして、本人もやる気がない。親もどうしたらいいのかわからない。そんなときになって
「どうしたらいいのか・・」
となります。そういったお母さんの相談がきます。たとえ、それでもムリヤリ受験して、何とか滑り止めの中学に入ったもののやる気なし。
成績も下から数えた方がはやい。こんなにやる気がなくなって、どうしたら・・・と。
子育ての視点はどこ?
結構この話はよくあることなのです。実はこのこと問題は
「子育ての視点をどこにおくのか?」
です。子育てで気をつけないといけないのは視点の位置です。視点の位置を近くにおいて
「目の前のことがうまくいけばいい」
とすると親がコントロールするのが一番はやいのです。ですが、そうすると子どもは育ちません。
「自分で考えたり」
「自分で行動したり」
しないとです。それらずっと親がコントロールし続けることは不可能です。
例えば、赤ちゃんのときにハイハイしているときは親は手を貸しません。また、歩き初めたときも親は「すごい」とは言いますが、歩く手助けをしません。
抱いて歩かせれば、見た目は歩いたように見えますが、歩くための足の筋力がついたり、バランスは保てたりしません。
全部自分でやらないと力がつかないからです。歩くときは親はじっと子どもを見守るのに大きくなるとついつい手を出してしまうのです。
大切なのは
「子育てのゴールをどこに置くか」
です。自立するには失敗はつきものです。失敗することなしで自立は難しいかもしれません。だから、目先のことで失敗しても見守って立ち直って自分でできるようにしない限り力はつかないのです。