塾長向けのオンライン講座でした。福島県の番匠先生と一緒にやりました。
大切なのは根本的なこと
互いに別々にやっているのに、共通したのは「今なぜ塾をしているのか?」という話でした。
実はこういった「なぜ塾をするのか?」という話や「世界観」「人生観」という話は勉強する上でもとても大切です。
世界観の違いが言葉の違い
英語や国語といった語学を勉強する時にその国の「世界観」を知っておくとても早く理解できます。
実はその国、その国によって「世界観」があってそれを理解してから本来は語学をマスターするべきです。
そうする方が頭に入りやすいので。言葉や相手に伝える方法とやシステムといったものはその国の「世界観」を表しています。
海外の言葉を日本語に訳するときも本来はその「世界観」を知ってから翻訳するといいのですが、そこまではできていません。
例えば、英語の文化圏の国は、「異質文化」「対立文化」です。違った人どうしが集まっていますので、互いに「私」「あなた」と何かとわけようとします。
お城の作りも、家の作りも気候との絡みもありますが、外部とわけるものです。
一方、日本語では、「同質文化」です。お互いに分けるのではなく「私たち」と一緒にします。それが言葉にも出てきます。
日本のもともとの家も開放すると「借景」と言って周りの風景と一体化することもあります。
「Thank you」と「ありがとう」の違い
実際に「Thank you」という言葉と「ありがとう」という言葉の違いはわかるでしょうか?
英語で言うと「 Thank you」 という言葉は、日本語に訳すと「ありがとう」とされています。
ですが、この言葉に対しての感じ方は違ったものなのです。
「Thank you」 という言葉は英語にしては珍しい主語のない言葉です。
英語で主語のない言葉は命令文です。だから、もともとこの言葉は
「I thank you (私はあなたに感謝する) 」
という言葉で、その「I」が省略されています。そして、動詞が入っています。
英語は「誰かが何かをする言葉」といえるかも知れません。
一方、日本語の
「ありがとう」
という言葉「有難き」。つまり、「有ることが難しい」で「めったにないこと」から来ています。
有難いの形容詞が変化したものです。つまり、「めったにないこと」をお互いに確認している状態なのです。
英語が、「私→あなた」への行為に対して、「私とあなた→こんなことはめったにないですね。」と同じ状態に対して共感しているのです。
決して、私があなたに向けての言葉ではないのです。「何にかの状態である言葉」といえるかも知れません。
そして、それをお互いに確認する言葉です。
「世界観」知ると語学の理解が深まる
こういった言葉は他にもたくさんあります。
こういった「世界観」を知っていくと「建築物」「言語」「社会構造」などもわかって、言葉の理解が早くなります。