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高卒の方が大卒より生涯年収が高い

「世間の常識」

というのは疑ってかかった方がいいのかも知れません。また、「今までがこうだったから」というのもじっくりと考え直す必要があります。

実は「高卒の方が大卒より生涯年収が高い」という話

「大卒の方が高卒の方が生涯年収は高い」

というのは知られています。もちろん、そういったことは事実ですが、実は別の見方もあるのです。

実はこの事実はあまり知れられていないのですが、私が高校生を指導するときに気をつけているのにこんな話をします。それが以下です。

中小企業の大卒vs大企業の高卒

中小企業に勤める大卒の生涯年収と大企業に勤める高卒の生涯年収ではどちらが高いでしょうか?

実は

「大企業に勤める高卒の生涯年収」

の方が高いのです。以下の表を見てください。

実際に高校を卒業して就職した場合。そして、大学か大学院まで卒業して就職する。

この2つの場合では、確かにはっきりと大学に進学した方が高いという結果が出ています。

これは、(独)労働政策研究・研修機構が試算した、男性社員の生涯賃金(退職金を除く)です。

高卒の1億9240万円に対して、大学・大学院卒は 2億5440万円。実に、6000万円近くもの違いが出ています。

しかも、高卒者は少なくとも4年間余分に働いて、この数字です。だから

「せめて大学だけでも」

というのはもっともな話です。ですが、もう1つ違った視点があります。それは就職する企業の規模です。

就職する企業規模によって、事情が大きく異なっているのです。

大学・大学院卒で社員数10-99人の中小企業に就職した人が1億9430万円

それに対して、高卒でも1000人以上の大企業に入った人は、2億3300万円

中小企業の大卒 大企業の高卒
1億9430万円 2億3300万円

つまり、2割ほども高卒者の方が高い、という逆転現象が起こっているのです。

それは決してその人の能力が低いというわけではないです。

それは「組織の力」なのです。実は私はあるとき、大手で勤める知人にあいました。40歳をすぎた男性です。

当時は私とほぼ同じ世代です。やっている仕事は「受付」でした。そして、もらっている年収は

「当時私が死にもの狂いで働いている年収より高かった」

のです。決してその人が私より能力が高いというわけではありません。私の方が絶対に高いと思っていました。

ですが、

「所属しているところ」

で年収が違ってくるのです。そこで、この話をします。

「同じ仕事をするのに給与が高くて福利厚生が良いところと、給与が低くて福利厚生が悪いところとどちらがいい?」

と。当然回答は「給与が高くて福利厚生が良いことろ」です。実際に職業高校に行っても成績の良い子は

「学年で上位を目指させる」

のです。そして、高校でも勉強をがんばるのです。実際に高校へは今まで違って同じレベルの高校に行くので、トップも取れて、自分の希望する会社にも勤めることは可能です。

 

まずは子どもの将来を考えましょう

子どもについても将来について考えていきましょう。今までのように「何となく」ではなく、どういった人生を歩みたいのかを考えさせていきましょう。

今回の話は「収入」という切り口で話をしていますが、人生は収入だけがすべてだけではありません。

「多少収入が下がっても自分のやりたいことをしたい」

でもいいです。ただ、

「みんながそうだから何となく」

という生き方を考え直して欲しいのです。
というのも時代はドンドン変わっていきます。

いろいろチャンスもありますが、その分

「自分で調べて」
「自分で考えて」
「自分で行動して」
「自分で責任を取る」

時代です。ぜひともいろいろ調べて、子ども自身が納得できる人生を送ってください。

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