受験シーズンになると相談を受けることも多いですね。特に
「勉強しているけれど成績が上がらない」
という相談です。ここに来て心配になることも多いですね。
「勉強しているのに伸びない」
という場合はいろいろな原因がありますので、今まであった事例を紹介しますね。
<中学受験>
偏差値が伸びない
1.他の子もがんばっているから
受験前になって偏差値が伸びないということはよくあります。実際に伸びにくい原因はいくつかありますが、1つは
「他の子もがんばっているから」
です。偏差値は他の子との関わりがあるので平均からバラつきで出します。当然、平均点が低ければ、自分の偏差値は高くでます。
ですが、平均点が高くなると偏差値は低くなります。中学受験前になると本人も勉強していますが、他の子も勉強しているので中々偏差値は伸びません。
勉強はかけっこと同じです。自分もゴール前に必死にダッシュしても他の子もダッシュをしたら、差が中々縮まらないのです。
もしその差を開けたり、縮めたりしたかったもっと走らないといけないのです。勉強も同じでこの時期には他の子も勉強しているのでそれ以上にがんばらないといけないのです。
2.受験者の層が変わった
実際に10月には大阪の中学受験の模試では偏差値が大きく下がることが多いです。
実際に9月まで調子よかったのに、10月、11月の模試では偏差値が大きく下がりました。
最初の頃は知らなかったので、保護者の方から
「どうなっているんですか?」
と心配されることも多かったです。指導している方は、実力がついているのはわかっていますし、他の子もがんばっていることはわかりますが、それでもおかしい。
それで模擬試験の受験者数をみると
受験者数 3000人→6000人
と。指導している側では
「まったく違った母集団になっている」
というイメージです。受験の偏差値は
「どんな人が受けているのか?」
がとても大切なのですが、10月の模試から急に受験者数が増えているのです。そして、「増えた受験者が平均点を押し上げている」のです。
そうすると、同じ点数でも
9月 偏差値 50
10月 偏差値 45
11月 偏差値 45
と偏差値だけを見ると下がったことになります。ですが、実際は
「いつも受けていない点数の高い子たちが急に受けたので平均点が上がって、偏差値が下がっただけ」
なのです。だから、
「お子さんの実力が下がったわけではない」
のです。そうすると
「でも、偏差値がダメだと受験するときもまずいのでは」
と思うかも知れません。ですが、元々偏差値50だった子は似たレベルの子が同じ学校を受けるので、それほど心配する必要がありません。
まずは、冷静に判断することです。
点数が下がった
1.基礎問題が解けていない
受験勉強をやっていると
「総合問題」「発展問題」
などを解きます。そうすると
「基礎的な問題がおろそかなになる」
のです。
「えっ、基礎ができたから総合問題ではないの?」
と思われるかも知れません。通常はそうですが、実際は
「総合問題や発展問題を解いていると出来ていたはずの基礎問題ができなくなる」
のです。実際に私もこれがありました。勉強しているのに
「やればやるだけ成績が下がっていく」
のです。そして、ショックだったのが3月に入ったときに教科書レベルの問題を解いたとき
「解けなくなっていた」
のです。もちろん、以前は解けていました。実は
「基礎的な問題が解けなくなっていた」
のです。それで急遽勉強法を見直して基礎を中心にしたところ点数が戻ってきました。