毎週塾長達で集まってミーティングしていますが、地方の塾は潰れまくっているところもあるみたいですね。
特に地方の行くと高校受験の定員割れが激しいのです。そうすると「塾に行かなくても高校に行ける」ということで塾に行かない家庭を増えています。
生徒の減少+通塾率の低下というダブルで塾の経営が苦しくなってきます。ですが1番塾が潰れるのは、最初の1年目から3年目なのです。その理由について話しましょう
目次
1年目の塾が潰れる理由
以前は余計なお節介をしていましたが1年目の塾のアナウンスを見たときには、私は電話をしていろいろアドバイスをしようとしていました。
塾の先生からするとライバルかも知れない塾から電話がかかってきて、その塾の塾長からするといい迷惑な話なのです。
が、私自身が塾をオープンしたとき大変苦労したので、少しでも役に立てばと思って電話していました。
もちろん無料です。家内から「そんなお節介なことしなくていい」と言われますが、まさにそうなのです。
でも潰れるのが目に見えているのでついついアドバイスをしたくなるわけです。
新規の塾が潰れるというのは大きくわけて2つ理由があります。1つはやっていることがまずは間違っていること。
そして、もう1つがやっている量が圧倒的に少なすぎるということです。やっていないのではなく、投入する時間や資金が少なすぎるのです。
わかりやすく言うと、一気呵成に行ってないということですね。オープンしたてというときには本当に大変です。
まず生徒がいませんから、生徒を何としても集めないといけません。単純に考えてみればわかりますが、仮に月謝が2万円だとしても、3名だと6万円です。
3名だと通常は家賃も出ません。20名集まったとしても40万です。家賃や他の経費を引いたら、パートに行く方がまだいい方です。
30名ぐらいになってなんとか普通のサラリーマンぐらいの収入になるかという具合です。
もちろん、月謝の金額によって違ってきますが、それでもとても塾をやっているから、生活が楽になるということはありません。
そして、当然ですが資金に余裕がある人はいいですが、資金に余裕のない人はアルバイトをするようになります。
アルバイトをするとどうなるのか?
「工場での組み立て」
「倉庫番」
「イチゴ狩り」
「弁当の配達」
「問屋の経理事務」
これが何だかわかりますか?
実はこれが最初の頃、私が塾を経営していたときに行ったすべてのアルバイトです。昼間はこれらのアルバイトをやって、夕方から塾をするわけです。
若かったからできたことですが、当然ですが体はクタクタです。日によっては塾に行く前にバテてしまっているときもありました。
これはどこの塾長さんでもそうです。うまくいってる塾はそうでもないですが、うまくいってないところは確実にアルバイトをしてる人が多いです。
私の知ってる範囲では、
「交通整理」「ホテルの受付」「食品工場」
などもあります。するとどうなるのか?アルバイトをやっていくとアルバイトに夢中になってきます。
「塾をしなければいけない」と思いながらもついついアルバイトの方に力が入ります。それは確実にお金になるのでアルバイトの時間を入れるわけです。
そうすると当然、生徒を集める時間がなくなります。そして、より塾の生徒は減ります。指導していて卒業してしまうといなくなってしまうからです。
そうするとアルバイトの時間をまた増やしていくという悪循環に陥ってしまうわけです。
するとどうなるのか?
結局は塾をやっているけれど稼働していなくて、廃業ということになります。何が原因なのかと言うと理由は簡単です。
やるべきときに一気にやらなかったからです。塾をスタートして、1年、2年、3年は本当に必死でやらないと今は生き残っていけません。
極端なこと言うと365日休みなしで、毎日ポスティングしたりとかチラシをまいたりしないとダメなのです。
「これでもか。これでもか」というぐらいやってちょうど生徒が集まってくるわけです。
もちろん、アルバイトが雇えればいいのですが、お金がないので自分でやらないといけません。
だから、朝起きてからずっとそれをしないといけないわけです。そうやって集客の努力しないで塾に行って、塾への中で座っているだけでは生徒は集まってきません。
そして、生徒が集まって余裕が出てきたら、中身をドンドン充実させる必要があるのです。
とにかく最初の家は必死になってやらないとダメです。それをやらない塾がドンドンドンドン潰れていってるわけです。
「広告を出してるところはやばいのではないの?」
と思うかもしれませんが、オープンしたてというところは誰も知られていないのでとにかく知ってもらう努力が必要です。
受験と似ている。塾のオープン
塾のオープンというのと受験勉強とは非常に似ているのです。というのは
「やるべきときに思いっきりやらないと結果が出せない、そのときが勝負」
というところです。受験勉強というのは大変です。ですが期限が決まっているので、やるべきことに集中してそれだけに埋没しないといい結果は出せません。
そして、受験の前の日までにそれをしないといけないのです。ですがやりません。そして、受験生こんなことを言います。

と。もちろん、勉強していない受験生なんてほぼいません。ただ、「自分が行きたい学校に到達するまでやっていない」だけなのです。
これは塾の経営と同じなのです。オープンしたときの塾長もやってないわけではないのです。やっている量、投入している量が少ないのです。
そういう期間は人生のうちにそれほど何度もありません。しかも、受験で言うと1年なのかもしれませんが、とにかく必死になって受験のためになりふり構わず勉強するということはとても必要です。
というのはそういうことができる人というのは、今度はそれが仕事になったらそれができるからです。
もちろん、それを一生続けなさいと言うわけではなく、受験の場合は1年です。塾のオープンで言えば約3年です。それぐらいは必死でやらないといけないのです。
実はこれはすべてに共通しています
大手の資格試験予備校の講師に以前電話したことがあります。仕事の関係で講師の方に話を聞いたところ、
「資格試験、例えば弁護士・司法書士あるいは、公認会計士で合格するのにはできるだけ短い期間で合格するのがいい。
資格にもよりますが。、2年から3年目。長くても4年までに合格しないとずっと合格しないまま何年も続く」
そうです。そして、合格する人は本当に2度か3度で合格しますが、合格しない人はずっと合格しないで何年も続けて、結局やめてしまうそうです。
つまり、何でもやるべきときに一挙にやってしまわないとダメなわけです。
死に物狂いでやる
変な話ですが私が大学受験の共通一次試験(今のセンター試験)の前のときに1日13時間ぐらい勉強していました。
あれほどまでに追い詰められたいというときはありません。どういうことかって言うと「食べること」と「寝ること」以外はずっと勉強のことを考えているわけです。
「効率が良い」とか「効率が悪い」とか言ってられません。とにかく一次の試験で失敗してしまうとどこも受けられないので必死でした。
そして、今でもその経験は生きています。私を支えているのは「あのときほど頑張っているのか」ということを自分自身に問うているのです。
もちろん、社会人になってから大変なときは何度もありました。1日16時間の指導とかもやったこともありますし、塾が潰れそうになって必死になったこともあります。
ですがあれほどまでに集中して行ったという経験がないのです。つまり、それだけ1つのことに没頭してやれるという期間はないのです。
だからこそ、受験のときは思いっきりやって受験に集中してやるべきです。いろいろ迷うときもあるかもしれません。
けどその経験は後々にずっと生きてきます。これから大変かもしれませんが、一生の宝になる経験ですので頑張ってください 。
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