勉強するのには
「4つの学習タイプがある」
という話をしました。
タイプの優劣は?
「どのタイプが優秀か?」
というものではなく、人が学習するときに「どこに重点を置くか」だけなのでご注意ください。
「学び方にタイプ」
があるとわかれば、そこのポイントを刺激して指導すれば、相手は
「なるほど」
と理解を示してくれます。例えば、お母さんが「漢字の成り立ち」を知ったのでそこで「2人の兄弟に同じ話」をしました。
長男・・・「へぇ-」 (感心)
次男・・・きょとん (無関心)
とするのも「学び方」のタイプが違うからです。
何タイプ
それで、今回は「何タイプ」です。このタイプはいわゆる
「優等生タイプ」
の人で、物事を学ぶときに次のことを重要視します。
「公式」「歴史」「データ」「証拠」
学校の勉強では向いているのかも知れません。学校の先生でもこういった方が多いのではないかと思います。
だから同じタイプどうしはお互いに理解できるので、説明もわかりやすいのです。
私の感覚では「教育熱心なお父さん」から問い合わせのときはこのタイプのように思います。
具体的に「何タイプ」はどう違うのかと言うと以下に同じ話をしますが、
「何タイプ」
にはさらに突っ込んだ説明やデータが必要なのです。他のタイプの場合は次のような説明ですみます。
【例】
ある学者が記憶を試すのにたくさんの単語を使ってある実験を行いました。
すると、1日経つと70%を忘れてしまいます。学んだ最初期間にほとんどを忘れてしだい、忘れる量がへっていきます。
これを「忘却曲線」と言います。
です。これを「何タイプ」に説明するために話を変えてみます。
【例】「何タイプ用」の説明
ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスは、
「意味のない3つのアルファベットの羅列」
を、被験者にたくさん覚えさせて、その記憶がどれくらいのスピードで忘れられていくかを実験し調べました。
すると以下のような結果になりました。
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20分後には42%を忘却し、58%を保持していた。1時間後には56%を忘却し、44%を保持していた。
1日後には74%を忘却し、26%を保持していた。
1週間後(7日間後)には77%を忘却し、23%を保持していた。
1ヶ月後(30日間後)には79%を忘却し、21%を保持していた。
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これをグラフにしたのを「忘却曲線」と言います。
どうですか?
「何タイプ」については「事実」もそうですが、「より詳しいデータ」が必要なのです。
この手のタイプは指導するのも楽ですが、教える側は「自分は何タイプ」だから
「相手も同じように理解できる」
と考えないことです。
タイプを理解しないで起こる弊害
高校生を指導していると
と言って私の塾に来ます。その理由は
のです。また、
「とにかく覚えろ」
「やってみろ」
と言われて、やる気がなくなる子もいます。もちろん
「勉強にはやらないとわからない」
こともありますが、「ある程度納得したい」というタイプの子もいるので、その感情を満たしてあげるのです。
もちろん、私は「数学が得意」というわけではないのですが、学校の先生との違いは
「わからないことがわかる」
ということです。人によって「理解の仕方が違う」ということを理解できれば
「説明の仕方が変わる」
のです。