今受験シーズンですで、結果が返ってきています。結果に関わらずどんどん前を向いてもらいたいですね。
前から
「合格しても不幸。不合格になっても幸福」
なんて書くと
「じゃあ合格したら駄目なのか」
という話に持っていかれそうですが、ちょっと人生についてお話ししたいと思います。
目次
整形した場合
物事を解決するのに大きなものを分解して考えるということがあります。わかりやすく例で言うと綺麗な顔になりたいということで整形するとします。
そうすると整形するとなるときには
眉毛はどうなのか?
目元はどうなのか?
鼻はどうなのか?
口はどうなのか?
ほほはどうなのか?
と分解することができますよね。
「眉毛はこういう眉毛にして」
「女は目元ぱっちり。女優の××」
「鼻は高くして、アイドルの××」
「口は小さくして」
としてやっていきます。そうすると目だけ見るとすごく目が大きくてぱっちりしていると可愛い目をしています。
ですが、目だけを強調して、よくしすぎると全体と見ると変な顔になってしまうのです。
つまり、
「バランスが取れてない顔です」
目だけを見るとすごく綺麗なんだけど、何か目だけが強調されすぎて気持ち悪いとなってしまうのです。
「部分最適」が「全体最適」でない理由
つまり、1つのことだけ追求ししてしまうと全体的には良くないということなのです。
これは人生においてもそうなのです。合格だけに集中しすぎて、合格することだけを結果を求めすぎて集中してしまうと長い人生で見るとマイナスになってしまうということなのです。
つまり何事も限度があるということなんですね。というのは、今までそんな生徒をたくさん見てきたからです。
そのときだけ見ると、「合格」「不合格」ってどう何なのかと言うと当然、合格の方がいいに決まっています。
不合格になりたいと思って勉強してるわけではないですから。合格した方がいいですよね。
ですが合格だけでその後のことも考えないといけないのです。実際の話あった話です。
逆転合格して失敗した話
「××高校に合格したい」
という子が塾のアドバイスも覆して受験して合格しました。大逆転合格です。ですが、その子は一度定位置のビリから抜け出すことはなかったのです。
もちろん、途中で何度も抜け出そうと努力しましたが追いつけないで挫折。高校に合格できても元々基礎がないからできない。
中学から復習しようにもやる気もなしです。本人が「ムリ」と思っているからです。
自分の場合
私の例で言いますと私は息子が高校受験のときに失敗しています。失敗しているというよりも志望校には合格したのですが子どもにとっては大きくマイナスになったのです。
高校受験のときには私は息子の結果のために受験の直前はガチガチにやりました。私が計画を立てて、その通りやっていく。
土日は1日中に13時間という風にやっていたのです。当然結果を出て行きますが、途中から息子が「もう疲れた」という風に言うようになりました。
後半になると停滞です。計画通りに行けば予定通りの成績にはなります。プロですから当たり前の話です。
ですが、途中で緩めて息子の好きなようにしていたのです。そして、今度は大学受験。大学受験のときは全く口を出しませんでした。
出したのはお金だけです。それでうまくいこうが、失敗しようが息子に任せたのです。
経過は聞きますが、勉強してもしなくても息子に任せています。そして、2回の受験勉強を経験して息子の感想。
高校受験のときはやらされてる感があって楽しくなかったけど、大学受験は苦しかったけれど楽しかったと。
つまり、私の場合も目先の結果にとらわれてしまって子どもの長期的な視点がなかったわけです。
確かに合格するのにはいいのかもしれませんが、それだけに限定してしまうから問題があるのです。
親が大切なことはバランス
とにかく
「目先の結果を出そう。目先の結果を出そう」
と親がやっていくと最終的には大人になったときに自分の力で結果の出せない大人になってしまうということなのです。
これが部分最適が、全体的な最適になるならないわけなのです。親が見ないといけないのは全体的なバランスです。
目先の合格のために頑張らせるのはあるかもしれませんが、それも長期的な視点に立って考えないといけないわけです。
親が管理してガチガチにやってしまうとそのときは結果が出ますが、長い目で見たときに失敗してしまったとなるわけです。
子育てに関しても言うならば短期的な結果もそうですが、結果的に自立できるのかと言うとそういったバランスなのです。
たとえば、「勉強しないといけない」と言って友達関係をゼロにして勉強だけしていると社会に出たときに人間関係のできない大人になってしまいます。
かと言って友達関係ばかりでやってると勉強しないと受験のときに大変になってしまいます。
あるいは親の言いなりにさせると今度は親が言わないとできない大人になってしまいます。
すべてはバランスですね。
「子どものやる気を引き出した事例集」
+子どもつぶさない思考法