経営の考え方 集客の考え方

実際にやっているクレームの上手な減らし方

以前こんな社長に会いました。夏の暑いときには1日プールに入っています。夕方4時になると仕事をスタート。

商品の出荷が終わるのは夕方6時。それで1日の仕事は終了。それでも月の売上は何百万円です。1日2時間だけの仕事で稼いでいる。退屈な日々。

もちろんこれはバブルの自時代です。仕事をしなくても収入があったそうです。そして、バブル崩壊。

その後は必死に仕事をしました。その会社の社長がこんな話をしてくれました。

「バブルが崩壊して大変だけれども、それでも今の方が仕事をしているという充実感はあるね。本物だけが残るから」

これは以前仕事をしていた取引先の社長の言葉です。規模は小さいけれどもいわゆる商売が上手な人のです。

その人からいただいた言葉にこんな言葉があります。

「商売のコツは【入り】だよ。【入り】」

と。これ別の言葉でいうと「利は元にあり」です。「上手に仕入れれば、利益もでる」いう意味です。その人はそれを何度も強調していました。

たとえば商品を70円で仕入れて30%の利益を出そうと思ったら最低でも100円で売らないといけません。

売り先が価格交渉してきて「80円にしてくれ」といわれたら12%しか利益はでません。ですが30円で仕入れていたら100円で売ったらなんと70%が利益です。

「80円にしてくれ」といわれてもそれでも利益率は 62%です。だから最初に仕入れを大切にするという話です。

これは何も商売の取引だけではありません。これはスタッフの採用、そして、生徒の獲得の両方にも使えます。つまり

「最初に気をつけろ」

という意味です。

私の塾ではクレームがほとんど来ません。成績が上がっているという意味だけではなくて成績が悪くてもクレームが来ないご家庭が多いのです。

というのはなぜそんなことができるのかというとそういう家だけを集めているからです。

つまり、「目先の成績で一喜一憂しない」というご家庭であったり、長期的な視点で物事を考えている保護者であったりするからです。

「なぜそんな保護者が来るのか?」というとそれ以外の保護者が来たときにはお断りするようにしているのです。

まず第1のフィルターが電話面談です。インタ―ネットの塾ですが、私のところは必ずメールのみではなく、電話で話をしています。

これは一般の保護者面談なのですが、必ず私が対応します。私が電話で話をして内容が合わないようでしたら、最初に丁寧にお断りをします。

「うちの塾ではそんなお母さまの力に添えません。大変申し訳ないです」と。

2つ目のフィルターは有料体験です。1か月の有料体験をしてそれでも合わなそうな人はそこで辞めていきます。

その2つのフィルターをかけているからなのです。有料体験というのは相手にとっての体験でもありますが、こちらにとっても見極めるための体験なのです。

実はクレームが来やすい家というのはもう既にわかっています。保護者さんは分類すると次のようにわかれます。

1.教育パパや教育ママでない場合
2.教育パパや教育ママである場合

です。

1.教育パパや教育ママでない場合

まったくといっていいほどクレームが来ない家は教育パパや教育ママでない場合です。

「教育に興味がない」というよりも子どもの自主性を尊重し、子どもが自分でやるというのであれば親がサポートするという姿勢の家です。

親が後押しするタイプです。こういうご家庭の親はほとんどクレームが来ません。たとえば、成績が下がったとしても、それも1つの経験として、子どもの成長の過程と捉えています。

親もじっと見守ってあげます。成績が下がったからといってすぐ塾を変えたり、塾にクレームを入れたりしようという発想はありません。

きちっと対応すれば成績が下がった場合もそれを次に生かそうとします。そして長期的に行ってくれるので大変ありがたいです。

たとえば成績が悪かったとしても自分自身の子どもの努力が足りないとか次に生かして欲しいというふうに思ってくれます。

2.教育パパや教育ママである場合

この場合は大きくつけて次の2つにわかれます。

① 本当の意味での教育パパ・教育ママ

1つは教育に対して自分自身も勉強してきたタイプです。また、勉強に対して努力してきています。

こういうご家庭は自分自身が勉強してきているので、どれだけやらないといけないと成績が上がらないのがわかっています。

自分でも子どもを指導できるので子どもの理解力がわかります。だからムチャな要求をしません。

親が高学歴である場合が多いですね。また親が高学歴でなくても、子どもを客観的に見られる親は子どもに対して、周りに対して過度な要求はしません。

だから、こちらがミスをしない限りは親御さんからクレームがくる場合はありません。正しい指導すればいいわけです。

② 何ちゃって教育パパ・教育ママ

そして、最後になるのがこのタイプです。自分自身は勉強したことがないが教育パパや教育ママである場合です。

実はこのタイプがクレームが起きやすいです。どういったことかというと子どもの能力と関係なく自分自身の理想があって、それに子どもの当てはめようとする家です。

ですから、子どもの能力や気持ちとは関係なくムチャな要求をしてきます。その本音は世間体であったり、あるいは自分自身のコンプレックスであったりします。

自分が成し遂げなかったことを子どもに投影している場合です。自分自身が勉強してこなかった。

そして辛い思いをしている。だから、子どもに勉強させるというものです。子どもに勉強で苦労させたくないと思っています。

一見すると子どものためのように見えますが、本質的には自分自身のコンプレックスの裏返しや、自分自身の夢の実現になります。

また、他人と比較して自分の子はこのレベルに行かないといけないと思っています。

つまり親のエゴです。そうすると子どもは親の期待に応えようと無理をするか親に反発します。

そして、子どもにしわ寄せが来ます。当然子どもは強制されることが多いので子どもは勉強嫌いになります。

さらにこのタイプのご家庭は自分自身が勉強した経験が少ないので、簡単に成績が上がると思っています。

また子どもの能力や感情を無視して指導を求めますので子どもがやる気を失います。

そして、それに気づくのは子どもがつぶれかけたたり、子どもが非行に走ったり、また、不登校になったりしたときです。

そのときになって初めて自分の子育ては間違っていたと気づくわけです。

実際にあった話です。中学受験の子どもです。子どもは塾に通っていてクラスが1つ下がっててしまいました。

その子はもともと優秀なお子さんです。母親はやっきになって子どものハッパをかけます。

周りから見えるその子は十分にがんばっています。ですが、母親はそれでも満足しない。そして。あるとき子どもに手を上げてしまいます。

子どもは無表情に。そして、とうとう顔にチックが。お母さんは自分が子どもを追い詰めていてたことに気づいて泣いて反省。

そして方向を転換です。そうすると子どもは元の表情を取り戻して明るい顔に。そして、逆に勉強をするようになって塾のクラスが1つアップして元のクラスに戻りました。

これは実はお母さんも追い詰められていた話です。よくあるパターンで、お父さんが勉強ができてしかもお医者さん。お母さんは中学受験をしたことのでわからない。

そして、姑からは言葉の端々にでる間接的なプレッシャー。「何で孫はできないんだろうね」(息子は優秀だったのに孫は勉強できないのは嫁のあんたの血が混じったからよオーラ)

です。そして、「何としても主人と同じ中学に入れなくては」と子どもに向かいます。

もちろん、旦那さんは「そんなことないよ」と気にはしませんが母親はプレッシャーに。それが先ほどの行動に。

もちろん、自分のやり方が間違っていたことに気づく家はいいのです。ただ、それに早く気づいて欲しいのです。

これは極端な例です。もちろんこんな家ばかりではありませんが、子育てに親のエゴが入ってしまうのは仕方がないです。

私も自分のエゴで子育てをしたことかもあります。

「だって人間だもの みつを」

ただ、そういったクレームが起こる可能性の高いご家庭は最初から断るか、入る前に親を根気よく教育していくかしかないのです。

私のところはブログやメールを見えて入ってくるのでその点は楽かも知れません。これを参考にしてください。

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