経営の考え方

【塾倒産】塾長がされて嫌な質問はこれ

前回までの内容は以下です。

【オンラインで奇跡の復活!塾倒産シリーズ1】倒産の裏側
【オンラインで奇跡の復活!塾倒産シリーズ2】地獄への開業

【塾倒産】から考える子育て

です。何で

【塾倒産】と子育て

なのかというと

「塾を倒産させる先生と考えない子どもは似ている」

のです。

私が考える塾の先生が一番多分恐れている生徒から受ける質問はこれではないかと思います。それは、

「こんなに勉強してどうなるの?」

と。子どもは非常に現実的な側面があります。だから

「いつかはきっとやっておいてよかったと思うよ。だからがんばれ」

だけでは多分納得できないと思います。もちろん、そういう側面もありますし、今も私も感じています。

ですが、何よりも

「先生自身が勉強してよかった」

という体感と

「勉強した大人になった先生を見ろ」

というように自らの姿勢を見せる方が早いのではないかと思うのです。

実際に勉強してきた医師が、医師のアルバイトをすると

「時給1万円」

になります。高校生などは

「時給800円」

ですから、12.5倍です。これを見ると

「勉強していてよかった」

と現実に思うのではないでしょうか?もちろん、

「そんな現実的なことのためだけにやっているんじゃない」

というのもわかります。私も今やっている勉強は「楽しい」からやっているので。
ただ、現実的な側面もあるのも事実です。だから、

「考えない子ども」

には勉強以外でも考える先生の姿を見せて

「やっぱり考えることは大事だな」

と思ってもらうことが大切だと思います。ですが、塾に通っていてそこの先生が

「生徒が集まらないので不安」
「お金がないのでイライラ」

なんて感じでは子どもは

「勉強してきた先生がこれではね・・」

なんて思われたら何も言えなくなってしまうのです。だからこそ、

「先生も考えて考えてよい結果を出す」
「当然考える重要性を肌で感じる」

そして、

「子どもがそれを肌で感じる」

という形に持っていくしかないのです。実は以前の私が

「考えない大人」

だったのです。

 その話を・・・

開業することが決まって自分でもどんどん動いていくことにしました。

まずは全体的に生徒がいるのかどうか?
近所の小学校・中学校の生徒数がいるのか?

どうかそれを調べるために県庁に電話。

そこでは奈良県では「統計センター」というところで学校の生徒数を書かれた資料があるらしいのでそちら行くことにしました。

そして、その日のうちに統計センターに。そこでもらった資料を見てみると学校別の生徒数が・・

さらに今後、奈良県の生徒数の減少がよくわかります。

「何年後に今の半分・・・」

と。生徒数の減少はある程度わかっていましたが予想以上に大変なものです。

それでも不安を掻き消しながら、さらに資料を見ていきました。

私の開業予定の塾にある小学校・中学校を見てみると生徒数は合わせて1000人ほど。少しほっとしました。

「1000人もいれば何とかなるかな」

とそう思っていました。もちろん、

「1000人全員が塾に通っている」

わけではなく、そこには通塾率があるわけで何人塾に通っているかによって違ってきます。

そして、生徒数がどれだけいるの確認しながら、機器の購入の話は進んでいきました。

当時の機器は1台20万円。それを10台リースで手に入れることにしていました。

最初に必要なお金は機器だけで

 200万円

そこでは周りの人からも

「生徒も集まらないのに10台も入れる必要はないんじゃない。まずは5台入れて生徒が集まってから増やせばいいでしょ」

と。今から考えると当然と言えば当然のアドバイスです。

ですが、何度も手続きをするのが面倒な私はいきなり10台に入れることにしたのでした。

そして、念のために機器の販売担当者に確認すると・・

「10台の機器を導入するのに不安 なんですが10台も導入する必要があるのでしょうか?生徒が集まらなかったら・・」

「10台は必要ですよ。あの先生の指導なら30人くらい集まりますから必要です」

「そうですか」
「そうですよ。先生がんばってくださいね」

「はい。わかりました」

と。自分自身でも不安を掻き消しながらどんどん準備を進めていったのです。

ですが、この判断がまたまた後々自分を苦しめることに・・・。

嫌なことはやらない。好きなことしかやらない塾長

塾をやっていると

「子どものことが言えないな・・」

とつぐつく思います。

 どういうことかという塾の先生であっても

「自分の好きなことは考える」
「嫌なこと。面倒なことは考えない」

ということは生徒と同じです(笑)。塾の先生は

「教えることの研究」「教材の研究」

をやったり、

「塾の内部をよくする」

ということはやったりするのは楽しいのですが、外に対する営業が苦手な人が多いのです。

 特に

「チラシの作成」

は苦手で適当に作ったり、印刷屋さんに任せたりします。

 もちろん、それで結果が出ればいいのですが、中々出にくいことが多いのです。

また、外に出て行って宣伝することも嫌いな人も多いです。

私の場合はもともと営業もやっていたので外に出るのは嫌ではないですが、それでも

「チラシ配り」「挨拶周り」

は苦手でした。それよりも中のことをやる方が楽しかったのです。

 今から考えると

「これではうまくいかない」

と思うことばかりで、

「重要なことをやらない」

で、自分では

「やっているつもり」

になっていたのです。

「成績の上がらない子」

と同じで

「やらないいけないことやらない」
「やっても量が足らなかった」

のです。もちろん外回りもやりました。例えば、

「チラシを持っての近所周り」

です。作成したチラシを持って一件一件ピンポンと鳴らしていきます。

(ピンポーン)

「はーい」
「駅前の○○で開業しました。学習ジム・コーチです。よろしくお願いします」
「あっ、はい。はい。ポストに入れておいて」

(ピンポーン)

「はーい。どちらさんですか?」
「駅前で今度オープンした学習ジム・コーチです。よろしくお願いします。

「あっうちは子どもいないわよ」
「それでしたらお知り合いの方にお伝えください。はいこれを」

「はい。どこでやっているの?」
「駅前に日伸体育文化センターです」

「あっそうなの」
「はい。よろしくお願いします」

(ピンポーン)

「どちらさん?」
「駅でオープンすることになった学・・」

「結構です」
「・・・・・・」

こうやって、チラシをポストに入れたり直接話をしたりして、やっていくのです。

そして、夏休み前には広告をドーンと入れました。

 確か38万円ほど使っての募集です。(今となっては全然ドーンではないですが・・)

私としては

「これでたくさん来るぞ」

とワクワクしながら待っていました。そしてチラシ配布当日。

電話連絡は、コンサルタントの先生の会社が代行してくれています。

そこから問い合わせ、申し込みがあれば私の携帯電話に連絡が入ってくるようになっています。

私「何か問い合わせはありましたか?」
コ「まだないです?」

私「大丈夫ですか?」
コ「大丈夫ですよ。来ますよ」

と・・・そして、2日後の問い合わせが

「1件」

私「大丈夫でしょうか?もう少しチラシ入れた方がいいですか?」
コ「そうですね・・もう少し入れてみましょうか」

結局は夏休み前に入れたチラシできたのは

「3名」

でした。当時の月謝が

1人15000円

でしたので3名では家賃も出ません。

家賃  70000円
駐車場 8000円

月謝  45000円

で、赤字です。もちろん、生活費も出ません。

チラシについては全部コンサルタントの先生のものを使いました。

 今でいう「イメージチラシ」ですね。一般の塾でもやっているものです。

正直にいうとドンドン不安になっていくのです。最初は生徒数が3名。そして、私は今までやっていなかった

「近所の塾周りをしてみる」

ことにしました。そして、衝撃の事実が・・

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