指導 集客の考え方

もし××だったら、塾はつぶれるという話です

指導していると「いうことを聞かない生徒」に出くわすと思います。「授業を聞かない」「ノートを言った通り取らない」「指導した通りやらない」

など。あまりにも態度がひどいと塾をやめてもらうかもしれません。ですが、残念ながら社会の仕組みは実はそういう生徒で成り立っているのです。

真面目な話をしますと、ほとんどのことは自分1人でできます。真剣にやればできます。とくに勉強であればやろうと思えば自分で出来るのです。

実は私は塾に通ったことがありません。家庭教師を雇ってもらったこともありません。私が勉強したのは学校の授業と、家庭用教材を使って自分1人で勉強しただけです。当然、わからない問題があります。わからない問題は家にある問題集を片っ端から似た問題を探したり、あるいは本屋で立ち読みしたりして解決できました。

さらに、今はWebと世界とつながる時代です。わからないことも、調べようと思えば調べられます。授業なんかも無料で学びエイドなんかを使えばできます。

だから、私の考え方は「塾なんかなくても1人でやればいいじゃないの」というのが本音です。

当然、自分の子どもにもそれを要求してきました。私の実家では勉強部屋はありましたが、兄と2人の共同部屋です。しかも、クーラーも当然ありません。

夏は非常に暑くて、汗をダラダラと流しながら勉強をしていました。とくに夏の暑い時期は2階が勉強日だったので、ノートを書いていると、ノートに腕を置くと汗でびっしょりです。

ノートがヨレヨレです。それぐらい暑かったのです。さらに、そんな中、眠気と戦いながら。

だから、自分の子どもにも当然できると思っていました。ただ、私は自分の子どもに対しては1人1人勉強部屋を与えて、教材は塾の教材をそろえました。

後は本人が勉強するだけの状態にしたのです。

ですが、残念ながら息子は「自習室を使いたいから塾に行きたい」と。

そして、自習室代として毎月5000円払って塾に通わせました。もちろん、映像授業も取らないといけません。1講座7万円。1回の授業に換算すると座が3500円というのを何本も取りました。

それが現実なのです。残念ながら塾長が持っている理想の生徒だらけの世の中になってしまったら、ほとんどの塾、約75%が潰れてしまいます。

そして、当然ですがあなたの塾も潰れてしまう可能性があるのです。

なぜ、こんなことが言えるのかと言うとそれはどこも同じということがわかったからです。

私はあるインターネットの塾に参加しました。大人向けです。費用は99800円。

当時の私にとっては、「死んでも元は取り返さねば」という気持ちで参加しました。

ですが、スタートして、すぐに取り組まなかった人が何名か。「えっ」と。私からすると「10万円という大金を捨てる」のでビックリです。

そして、次に各県ごとでメンバー同士の集まりがありました。そして、それに参加して話をしたところびっくり。

4人のうち3人までが素人なのです。そして、全く知らないのです。普通の人が調べたらわからることも知らないのです。

つまり、塾に限らずほとんどの業界がこのように「素人」や「自分でできることができない人」で成り立っているのです。

冷静に考えてみればわかりますが、すべてにおいてそうです。自分が真剣にやってできないということではありません。

例えば、食事。「うどん」も自宅で食べることができます。今は、冷凍食品でも非常に美味しいものがありますから、自分で作ろうと思えば作れます。

また、チャーハンなんかも、「冷凍チャーハン」でも非常に美味しいのですが、それなのにわざわざ外に食べに行きます。

昼休みも外食をします。お弁当を作ればいいのに。そうすると「そんなの時間がないんですよ」と言うかもしれません。

私は決して外食する人を非難するわけではありません。というのも、結婚するまでは外食派だったからです。簡単な料理が作れますし、学生の頃は作っていました。

私の母は「男でも何でもできない」と小学校のときに料理を作ったこともありました。当然、私も父も自分で作ります。

つまり、ほとんど世の中の仕組みというのは、

「自分でできることも外注ということでやっている」

わけです。「自分でやれよ」と言っても自分でできない人がいるからこそほとんどの仕事が成り立っているのです。

さて、塾の話に戻りますがそうするとどうなるのか?

本人自身ができないことばかりで世の中で成り立っているので、そう言った子に合わせていかないと仕方がありません。

当然ですが、言ったことを素直に聞かないなら聞いてもらう方法を考えないといけません。

それはどういった方法か?それはまずスタートから「相手を認める」です。多分、先生の言われることや、お母さんが言われることはほとんどが正しいことです。

勉強法に関しても よく勉強しているお母さんのおっしゃることは正しいです。ですが、それも相手の心に届いて、相手がそれに気づかない限り意味がないのです。

それについて、もう少し詳しく書きますと、学習とは知識を得ることではありません。

「学んだことによって行動が変わる」

ことです。つまり、行動が変わらないと学習したことにはならないのです。

例えば、「数学で途中経過をきちっりと書く」と学んでも、それを実行しないと学習したことにならないのです。

それで、子どもに対して「厳しいことをいうといいのか?」と考えると必ずしもそうではありません。

というのは自分のいうとこを相手自身に受け入れてもらえないからです。受け入れてもらえないということは、相手の行動が変わらない。そうすると塾長自身が子どもを学習させたことにはならないのです。

「ノートをきちんと書きなさい」と言って書かないというのは、基本的に学習してないのと同じです。

「厳しくしなくていいの?」

と思うかも知れません。

「そんな甘いことを言って」

と思うかも知れません。実は私も以前はどちらかと言うと以前は母よりのスタンスでした。

子どもを指導しているとき、いうことはお母さんと同じことです。ただ言っていることがお母さんであるか私であるかの違いだけだったのです。

ある日、私が家庭教師をして子どもに説教していたら、横の部屋でお母さんが手を叩いて喜んでいました。「先生よくぞ言ってくれました」と。

しかし、30年以上指導してきて今はどちらかというと子どもよりになっています。

それは決して子どもに対して甘えさせるという意味ではなく、子どもよりになって、子どもを理解することによって、子どもが変わることが多くなったからです。ただそれだけなのです。

当然ですが、私も指導しているとイライラもしてます。「何でこんなにいうこと聞かないの」と当然思います。ですが、それを辛抱強くやっていくのが「育てる」という仕事なのです。

「そんなの出来ないよ」

となるかも知れません。当然です。それが続くと私もストレスが溜まっていきます。

そのために自分自身に余裕を作る必要があるのです。こんな話があります。

以前テレビであるフランチャイズの参加者の塾長が出ていました。確か公文式かどこかだったと思います。

その塾長が塾を開ける2時間前は、読書に時間を当てているというふうに出ていました。

その塾長の話では

「子どもと接するには良い精神状態でいないからそういう意味でやっています」

と。その当時はそれを見た私は

「この塾長は暇なんだな。何を馬鹿なことをやっているんだ」

ぐらいに思っていました。というのも私は塾だけでは稼げなかったので、塾がスタートするギリギリまでアルバイトをしていたからです。だから、そんな余裕はありませんでした。

ですが、今はわかります。私もできるだけ塾がスタートする前には、瞑想したり、あるいは 自己啓発の音声を聞いたりしています。

というのはそういう風に「自分自身を整えてから子どもと接しないと、子供に対して良い精神状態で接することができない」からです。

子どもとよい精神状態で接することができなかったら、当然ですが子どもに対して言い方がきつくなります。

まるで忙しいお母さんのようです。そのような精神状態で接しても決してよいことはありません。

ましてや、自分の精神状態に余裕がない状態では、できない子に対して相手のよいところを見つけて、それを認めてあげるということなどはできないのです。

それだけ、全然できない子の心を開かせて出来てるところを見つけるというのは簡単ではないのです。

「勉強ができない」「やる気がない」という子を見るとどうしても不満を言いたくなります。愚痴を言いたくなります。

それは普通です。ですがそういった子であってもその子のよいところを見つけて指導していくのです。

実際に私の場合どうするのかと言うと、こんな風にします。

例えばそういった子が面接に来たときは、面接に来たこと自体を認めます。

「よく来たね」「面接にありがとう」

と。というのは面接に来るということ自体、実は自分自身が変えたいと心の底で思っていることがあるからです。それがなかったら、面接にすら来ないのです。

だから、面接に来るということは自分自身の中で「今のままではまずい。自分自身を変えたい」と思っているから来るわけです。

そこを認めてあげるわけです。すると今まで塾の先生や親からは認めてられない子どもが「初めて自分自身を認めてくれた。この先生はわかってくれる」となるわけです。

これは決して生まれながらの才能とかではありません。私の場合はどちらかと言うと言い方がきつい方です。

どれだけきついかと言うと、最初に勤めた会社で17人入った同期の中で仲の良い3名を除いて、その残りを敵に回したくらい言い方がきついのです。

しかもも仲の良い友達でさえ「堀くんその言い方はいいすぎだよ」と。

それでも「トレーニング」によって変えてきたのです。それはどんなに正論を吐いても相手の気持ちに入らなければ入っていないのと同じだったからです。

まずは、

「自分の状態を良い状態に保ちましょう」

次に
「相手の認めるところを探しまくりましょう」

最後に

「相手に伝えましょう」。

そうすることで全く違う対応に変わります。これは何が違ってくるのか?

「成約率」と「紹介」

です。実際の集客でも影響がでるのです。

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