1997年3月。まだ雪が残る金沢駅。「終着かなざわ。かなざわ」駅のアナウンスが響いた。
たった1人で私は駅のプラットホームに降りた。吐く息はまだ白い。
「うー。寒い」私は寒さのあまりコートの襟を引っ張った。そしてある決意を思い出す。私には大きな目標があった。次のように熱く決意していた。
【文章に書かれた秘密。指導を成功させる方法とは?】
この文章を見てある秘密に気づかれましたか?これは先日募集した「NY高校部」の募集のサイトの冒頭の部分です。
小説風に書かれていますが、実はある秘密が隠されているのです。
この秘密は実は「塾の指導」でも使える話。
わかりますでしょうか?実は
「相手にタイプに合わせた文章」
なのです。
これは指導も同じです。指導をしていると子どもによっては丁寧に指導しているのに、わからない子っていますよね。
雇っている先生の聞いても
「いくら指導してもわからないんです」
と。確かに指導をしてもわからないかも知れません。ですが、
「指導の方法を変えると理解力が増す」
というのを知っているでしょうか?それを使ったのが
「冒頭の文章」
です。この文章は読む人が誰だかわからない。だから、
「読む人のタイプを意識して書かれている」
のです。それについて1つ1つ書いていきますね。
人が情報をインプットする方法は人によってタイプが異なります。どんなタイプかというと次のタイプです。
それだけのタイプというのではなくどれが優位というもの。
【視覚タイプ】
物事を見て理解したり、覚えたりするタイプ【聴覚タイプ】
物事を聴いて理解したり、覚えたりするタイプ【体感タイプ】
物事を体感して理解したり、覚えたりするタイプ
です。人は全部の方法で情報処理しますが、どれかが優位であるかです。
さきほどの文章は読者を引き込むために、それぞれのタイプがイメージしやすい文章を入れています。
【視覚タイプ】→見た感じを書いている
雪が残る。吐く息は白い【聴覚タイプ】→聞いたことを書いている
「かなざわ。かなざわ」駅のアナウンスが響いた【体感タイプ】→肌で感じたことを書いている
「うー。寒い」私は寒さのあまりコートの襟を引っ張った。
こういった相手によって変えることで伝わりやすくなるのです。
例えば、こんなことはないですか?
あなた
「はい。それではワークの10ページ開いて」生徒A(10ページ開く)
生徒B(10ページ開く)
生徒C
「先生何ページですか?」あなた
「人の話を聞いていないの?」
と。それをこうしたらどうでしょうか?
「はい。それではワークの10ぺージを開いて」(ボードに10ページと書く)
生徒A(10ページ開く)
生徒B(10ページ開く)
生徒C(10ページ開く)
です。これだけで違ってきます。また、こんなこともあります。
私はいろいろなタイプの子を指導してきています。例えば、1日のうちでもこんな感じです。
19時 偏差値28
20時 偏差値84
です。これだけ違うと指導も変わります。
偏差値84の子は「10を聴けば10は理解」しますが、偏差値28の子は「10を聴けば3しか理解できない」のです。
【相手のタイプに合わせる】
以前に聴覚に障害の持つ子を指導したことがあります。当然耳からの情報は少ないので視覚優位です。
ですが、中3の最初で習う「展開の公式」が理解できない。こんな公式です。
それを理解させるのにやったのが、色を使った指導です。通常は公式をこういった形で書きます。
でも、聴覚障害がある子には理解できない。特にネットになると。
だから、公式もこのように書きます。
そして、最初の説明でもこうやって色をつけて上げるのです。
さらに、説明でもこうやって色をつけて繰り返すと理解ができたのです。
相手の理解の仕方が方法を変えることによって違ってくるのです。
ぜひ。ご参考に。