経営の考え方

つぶれかたけた塾の立て直し方2

前回の話はこちら

3.すぐリターンのあるものに投資(自分と実験)

浮いたお金が出たのでほっとしている場合ではありません。何とか赤字は止血しても次の展開をしないといけません。

はっきりといいますが

「明日への扉は自動ドアではない」

のです。何もしないで前に立つと扉が開いて明日が迎えてくれるわけではないです。明日への扉は自分でひらかないと。

自分は塾の中でじっと座っていて、何か奇跡が起きて、塾が好転することはありません。それよりも

「このままでは縮小していく」

のです。今はそんな時代です。

「指導」「集客」

何でも徹底してやっていかないといけないのです。

「堀さん。何か偉そうなこと言って」

と多分あなたは思うかも知れません。実は私も

「口を開けて待っていた小鳥」

のようにずっと待っていた時期があったからです。今から考えると当然ですが、

「時間もお金もかけない」

で集客はできないのです。私達は塾をやっているとどうしても「待ち」になってしまいます。イメージをするとこんな感じです。

「チラシをまいた。さあ生徒よ。早く来て。君を待っているよ」

です。それで終わりです。生徒があふれるばかりきているのであればそれでも大丈夫です。

ですが、そんなことはないです。自分から外に出て、自塾のアピールをしないといけないのです。

実際に小さい塾はその存在すら知られていないのです。

「集客ができていないときは、集客のためのお金と時間を投入することが大切」

なのです。実は私もこれがオフラインでやったときはこれができていませんでした。

最初にオープンしたときは、作ったチラシをもって近所を回って挨拶回りはしました。こんな感じです。

(ピンポーン)

「はーい。どなた」
「はい。筒井駅前にオープンしたが・」

「結構です」

(ピンポーン)

「はーい」
「はい。筒井駅前にオープンした学習ジム・コーチと申します」

「うち、子どもはいません」

(ピンポーン)
「はい。どなた」
「はい。筒井駅前にオープンした学習ジム・コーチの堀と申します」

「が、がくしゅう何?何屋さん?」
「学習塾です」

「あっ、結構です」
「はい」

(ピンポーン)

「はい」
「はい。筒井駅前にオープンした学習ジム・コーチの堀と申します」

「何?」
「塾です」

「うち。子どもは大きくなっているよ」
「そうですか?またお知り合いで誰かいましたら」

「はい。いたらね」

こんな感じで1件1件挨拶周りをしました。

ですが、最初だけやってあとは終わりです。やってみるとわかりますが、1件1件の挨拶周りはかなり苦痛です。断られるのがほとんどなので、やらなくなるのです。

もちろん、各家庭に電話もしました。今はできませんが、生徒の名簿を借りて、そこにダイレクトメールを送る。

そして、1件1件フォローの電話です。それで何とか1名生徒が入ってきました。

そして、最後にやったのがポスティングです。しかも

「お金もない。時間もない。どうしよう。潰れる」

とリアルの塾を閉鎖する前に切羽詰まってやっただけでした。だから、チラシは在庫のものをやったのでテストもできませんでした。

今ならもっと反応の良いチラシは作れますが、当時はベテラン塾長にコンサルタントに入ってもらっていたので、その先生が作ったチラシです。

 朝は八百屋の問屋で経理のアルバイトをしているのでポスティングする時間はありません。

仕方がないので、朝7時~のアルバイトに行く途中で朝5時に現地ついて、ポスティングをしました。

1件1件。「どうかきますように」と祈りながら。ですが、結局在庫の10000枚をまいても反応はなかったのです。

それで、塾は閉鎖です。ですが、その中でも光がありました。

それが私にはインターネットです。もう20年前です。今でこそインターネットで指導はやっていますが、当時はほとんどやっていません。

そして、見本も人も指導してくれる人もいません。だから、私が投資したのは

「自己投資(自分への教育)とテスト(実験)」

でした。何でもそうですが、

「やったらすぐに結果が出る」
「簡単にできる」

と思っています。ですが、インターネットの世界では

「やったらすぐに結果が出る」
→すぐに真似されて、結果が出なくなる

「簡単にできる」
→他塾も簡単にできる

のです。だから、

「誰にも真似されないように自分を鍛えて、鍛えて鍛えぬかないといけない」

のです。普通は、

「ハードルが高い」
「難しそう」

というだけで尻ごみします。ですが、それが実は

「チャンス」

なのです。というのは

「それだけでライバルが減る」

からです。そうやって、自分も勉強して、失敗を何度も重ねて

「これなら集められる」

というコツをつかんでいったのです。具体的にやったことは続く

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