経営の考え方

多店舗展開・拡大をしている塾長さんへ

塾を経営していると多店舗展開をしたくなります。1店舗、2店舗、3店舗。増えるたびに自分自身の気持ちも高ぶります。一方、リスクも高まります。

それは固定費が確実にアップしてるからです。特に大きくなるのは家賃。そして、人件費です。

計画通りに生徒が集まれば問題ないですが、集まらなかったときは資金がショートしてしまいます。

一方、もう一つ問題があります。それは規模を拡大して、それが生徒を指導する管理ができるのかできないのか?つまり教務力の質が維持できるのかの問題です。

自分の塾は成長しているのか?それとも膨張しているのか?

その違いについて話をしたいと思います。企業が成長するには次の2つの成長が必要だと言われています。

1.資本の成長
2.人の成長

です。

1つ目の資本の成長。校舎数を増やしていても利益、つまりお金が残っていないと拡大していってもいつかは破綻してしまいます。

経営的にいうと見た目の規模だけが拡大して、中身の整ってない塾になります。多店舗展開しても、赤字の店舗だけを増やしていても全く意味をなさないのです。

店舗を増やすたびに利益が出て、それが蓄積される。そして、それが自己資本として残っていく形になってい必要があります。

2つ目が人の成長です。規模が拡大してうまくいかない理由のパターンは人が成長してないパターンです。

生徒がたくさん集まっても管理が行き届いてなかったり、指導が行き届かなかったりすると破綻します。

というのはいくつも大きな塾が縮小してくの見てきたからです。例えば関東にあった塾では生徒が800名まで増えました。

塾長もそれが自分の実力と勘違いしたそうです。ところが大手が進出してきて拡大した規模は縮小に縮小を繰り返して、結局200名まで。

経営でやっかいなのは「時流に乗っただけで拡大できる」ことです。つまり、まぐれでも大きくなるのです。

スポーツの試合のように1回だけならそれで通用します。ですが、経営とは、1年、2年、そして5年、10年と続いていくものです。

1年、2年がよかったからといってそれに対して裏付けのあるもので、意識的にやって再現性のあるものでないといけません。

ましてや拡大していると大手がそれを見てまた、参入してきます。そして、予想以上に大手との争いになります。

そして、そこには絶対に「人材」が必要になってくるのです。また、「システム化」が必要になってくるのです。

なぜ、こんなことがわかるのかというと私は以前年商40億規模の会社の本部にいたからです。

そして、社長の側でその拡大をつぶさに見てきました。13店舗ほどの規模だと管理者がお店を巡回して、チェックしていくことができます。

だから、しっかりとシミュレーションをして売上予測をしてその数字を達成していました。

ところが、店舗が拡大するとそのシミュレーションと売上が違ってきたのです。理由は簡単。売場を管理する人が成長にともなって育っていなかったのです。

だから、1人で3倍の店舗を回らないといけないので、売上ダウンです。そのあと、あっというまに資金不足で結局は倒産です。

成長しているときにも仕入先からも「大丈夫?大丈夫?」と聞かれていました。あとで知ったことですが、

「成長しているときが危ない」

からです。社長は規模を拡大することに意気揚々となっています。中途採用者もドンドン入ってきました。

それにともなって規模は拡大しますが、利益がでているのか?会社の人が成長しているのかは別です。

結局、会社が倒産する前には、古くからいた人も辞め、途中入社の人も次々に辞めていきました。

塾に顕著な問題

規模を拡大していくと必ず起こるのが、社員の離反です。円満退社であれば問題ないのですが、中には生徒を他塾(特に自分が独立した塾)に引っ張って辞めていく。

理由は簡単。「塾は参入障壁が低いから」です。初期投資に費用がかかる場合は「独立」することはないですが、塾は誰でもスタートできます(もちろん続けられるのは別)

だから、社員が優秀であればあるほど独立してしてしまう可能性が高いのです。私が同じなら、独立したいと思います。

実際に大手で働いていたときも塾内でも

「××先生。今度独立するんだって」

という会話がされていました。中には「僕も××先生についていこうかな・」というアルバイト生もいるくらいです。

対策は2つ。契約書で縛る。あとは社員であっても全体像を示さない。の2つです。契約書の場合は独立して×年以内は××市で開業しないと決めてしまう。

あとは、仕事をパーツ化してしまって、全体像を示さないです。

塾を経営してみるとわかりますが、「指導できれば終わり」ではないです。経営はにはいくつもやらないといけないといけません。

「生徒を引き抜いて独立」してもそのあと生徒が入ってこなければ塾はできないのです。

だから、最初の1年はライバルになるかも知れませんが、そのあとは続かないところが多いのです。

参考にしてください。多店舗展開には絶対に

「集客できる仕組み」

が必要です。その一つが以下です。

「100枚から200枚で1件のポスティングとは?」

 

 

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