私が指導してきた年齢層は普通の塾の先生よりかなり幅広いです。
上は70歳。下は7歳
です。そして、ずっとそれを続けて感じたのは
「本質的に人は変わらない」
ということ。例えば、経営者は自分にとって不都合な真実をあまり知りたがりません。もちろん、私も。
どんなに話をしても難しいのです。話を聞いてくれるのは
「自分にとって耳障りの良いこと」
です。そして、耳障りの悪いことが聞けるのが
「一部の優秀な経営者のみ」
です。そんな経営者が人の言うことを聞くのはまずは状況が悪くなったとき。
会社が傾いて倒産になるときは、さすがに話を聞きます。ただし、このときは手遅れなときが多いです。そして、倒産。
また、長年勤めていた従業員が辞めたり、従業員が大量に辞めたりしたとき。
それと関連して、社員にヒアリングをしてレポートにしたときも社長はさすがに
「ガックリ」くることが多いです。
そのときは聞いてくれます。
これは、お母さんも同じです。初めて自分の子どもが模試を受けて、結果を見たとき。
「この子は緊張していて」
「慣れていなくて」
と、結果を素直に受け入れられません。親だからわかりますが、
「自分の子ができない事実を受け入れたくない」
のです。こういうことはみんな同じです。
親が子育てで言うことを聞いてくれるのは
「子どもが問題を起こしてどうしようもない」
「子どもが不登校になってしまった」
とかそういうときです。何かあって、こう思うのです。私も含めて
「他はそうだけれど、うちは違う」
とか
「うちは特別」
みたいな感覚です。実はこれが
「会社をつぶす」
んですね。塾で言うと
「塾をつぶす」
のです。私がお付き合いしていた社長もそういった人が多かったです。
「俺は1万人に1人の逸材」
「俺は怪物」
とか(笑)。残念ですが
「人のところに雨が降ると当然自分のところにも雨が降ります」
と、同じように他人で起こっていることは自分のところにも起こるのです。
まずは
「自分だけは特別」
と思わないことです。自分だけは特別と思ってしまうと、とたんにおかしな方向に行ってしまいます。
これは永遠続く課題かも知れません。