ある日Aさんからメールが来ました。かなりきつめのメール。「あっクレームだ」と思って私はその家にすぐに電話。ですが、意外と普通の感じ。
そして、次のときまたメールが。今度もかなりきつめのメール。また、電話。何度か繰り返しているうちにわかりました。
実は「その人のメールは冷たくて怒っているように感じる」のです。ご本人はもともと知的なお母さんで、「賢母」という感じの方です。
子育てでも長期的視点でされています。だから、理不尽に怒ることはありません。
「なぜそうなったのか?」
実はメールにはメールの流儀があるのです。これを知らないと相手に自分の意図が通じないのです。
私も18年インターネットの世界でやっています。ですが自己評価ではメールレベルは「5段階中3の上」くらいなのであまり偉そうなことは言ません。
実際にパートナーの新坂先生の方が何倍も上手です。どちらかというすべて「電話ですまそう」という発想なのです。
ですが、以下私が気をつけていることを以下に書きます。すべて「トラブルからの経験値」から来ています。
目次
1.語尾に「ね」を適度に入れる
学校の問題ってすべて上から目線ですよね。「~について答えなさい」とか。「お前何様やねん(生徒談)」です。
文章の中で「です」「ます」を使いますが、それでも相手に対しては「冷たい印象」になります。
だから、やわらかく感じるように適度に「~ね」と入れています。
宿題をしてください。→宿題をしてくださいね。
です。もちろん、意識してです。これは「中年オヤジのモテ講座」でも作ったらやろうかと思うくらいの内容です。
実際に以前ビジネスをやっていたときに、私より年上でやたらとモテる中年オヤジがいました。
もちろん、誰も会ったことがないです。ですが、文章だけでモテるのです(笑)
というのは「文章がやわらかいから」です。「女性受け」するのです。塾が相手をしている人はほとんどがお母さんです。
女性です。だから、相手にやわらかく伝えないといけないのです。だから、表現も「ね」を入れるのです。
2.漢字は必要以上に使わない
文章の中で漢字をできるだけ使わないようにしています。私の場合は文章全体の20%前後。
なんでこんなことがわかるかという以下のサイトを使ってチェックしているから。
ブログもメールもそれで大体似たような感じになります。
「漢字を使わない」というのは理由は簡単。相手が「主婦の方」が多いのです。
漢字を使うと相手には「固い」と感じたり、「冷たく」感じたりするのです。女性は「やわらかい文章」を好みます。実際の例をあげますと
例えば→たとえば 普通は→ふつうは 馬鹿な→バカな 無駄だ→ムダだ
です。これも文章指摘ソフトを使うとよく指摘されます。
3.批判は極力しない。指摘するときは「肯定」→「指摘」で
先日「低能先生」と言われていた松本英光(42)容疑者が有名ブロガーのHagexさん刺殺した事件が起こりました。
以前から「こんなことが起こるだろうな」と仕事でインターネットを使っているので感じていました。
私もネットではトラブルにあったことがあるのでネットの批判で通常の「怒り」以上の「怒り」が起こるのを感じています。
ふだんであれば「怒りをコントロール」できてもインターネットではできないことがあります。以前に家内から突然声をかけらたことがありました。
「どうしたん?」と。と言うは私の顔が「すごく怖い顔」だったからです。まるで「般若」です。
理由はあるサイトで批判を受けたから。叩かれました。そのときのことだと思います。
文章が怖いのは「残ること」です。ふだんの会話では「バカ」と1回と言われたら「1回」です。
ですが、文章に残すと書かれた人は傷ついて何度も見ます。その内容を「10回」見たら「10回」言われたことなるからです。
最初の事件も容疑者が周りの人を「低能」と呼んでいたので、つけらたれあだ名が「低能先生」。
周りからは「低能先生」と呼ばれ続けたのです。そうするとどうなるのか?以下の流れで行動になります。
「思考」→「感情」→「行動」
「お前は低能」「お前は低能」「お前は低能」→「自分はばかりされている」→「怒りが増幅される」→「これを繰り返す」→「刺殺に」
ふだんの生活では最初の「思考」のところである程度抑制されますが、画面を見て集中しているとそれが何倍も増幅されます。
だから、残す文章については気をつけないといけません。
4.ありがとうございます。は必ず入れる。
メールをもらったらまずは「ありがとうございます」を入れます。クセにすればいいです。
「ありがとうございます」を言われてイヤになる人はいません。
できれば1回のメールです2回は「ありがとうございます」「ありがとうございました」と入れておきましょう。
人間関係がスムーズにいきます。
5.言葉は「です」「ます」調で
塾の作文の場合、高校生はすべて「である調」です。ですが、通常の文章はすべて「です」「ます」で書きます。
基本はすべて「相手に合わせた文章」です。しかも会話で使われている言葉です。ふだんの言葉で「私は××である」何て言う人はいません。「私は××です」
基本は相手に合わせるのです。
6.敬語を入れすぎない。でも「ていねい」に
「敬語を使う」というのは基本ですが、行き過ぎると問題になります。基本は「相手との心の距離」です。
あなたの家庭ではどんな形かわかりませんが、夫婦で敬語は使いません。親子でも使いません。
理由は「距離が近い」から。敬語は相手を敬うことにはなりますが、相手との心の距離を表すのも敬語です。
私が最初に子ども教育関係の仕事をしたときに上司に注意を受けたのも「敬語」。
「堀さんは敬語を使いすぎる。それをすると相手との(心の)距離が縮まらない」と。
今はまるで友達のように接しています。その方が相手からもよく相談を受けますし、紹介ももらえます。
7.熟語も入れすぎない
これも同じ。相手がふだん使っている言葉を使います。読みやすくするためです。
問題点を列挙する→問題点をあげる
緊急の用件→急ぎの用
友達が歩いているのを目撃した→友達が歩いているのも見た
です。すべての基本は
「文法的に正しい」
「学問的に正しい」
のではなく、
「相手がどう感じるのか?」
です。もちろん、伝える対象が変われば文章は変わります。基本は
「相手にどう伝わるのか?そして、どう合わせていくのか?」
です。